教室紹介

診療内容

胃グループ

診療の特徴

胃グループでは、ヘリコバクター・ピロリ感染および慢性胃炎、機能性ディスペプシア(FD: Functional Dyspepsia)、早期慢性膵炎、消化性潰瘍、出血性消化性潰瘍に対する内科的処置・内視鏡的止血術、胃がんに対する内視鏡的粘膜切除術(おもに内視鏡的粘膜下層剥離術)や消化器がんの化学療法など幅広い診療,研究に従事しております。さらに、これらの一般臨床および臨床研究から生じた疑問や課題に対しては、積極的に基礎・臨床研究を取り入れ、理解を深めています。このような様々な研究は、研究機関の使命であるばかりでなく、研究過程による論理的思考の強化が臨床医としての資質を高めると考えています。最近著増している機能性ディスペプシア患者における診療も、胃排出能・血清グレリン測定を行い、積極的に診断・治療に役立てています。また、機能性ディスペプシアと症状の類似する早期慢性膵炎に関しても、超音波内視鏡を用いた炎症の評価を行い病態の解明を行うとともに、機能性ディスペプシアとの関連、鑑別を試みております

研究

  1. AIによる胃癌リスクに関する研究が継続して行われた。本研究は、わが国における初めての大型実証研究プロジェクトによるものであり、日本医科大学武蔵小杉病院消化器内科、癌研有明病院、聖マリアンナ医科大学を基幹施設として、ベンチャー企業である、AIM社と共に総額3億円の大型研究として胃癌早期発見のため、AIによる補助診断の実証研究と海外への技術輸出による研究である。共同研究の論文は幾つかアクセプトされ、2021JDDWにおいてパネルディスカッションでも報告された(植木講師、渡邊非常勤講師、二神教授)。
  2. 機能性ディスペプシアによる基礎的・臨床的研究は本年も継続して行われた。超音波内視鏡を用いての早期慢性膵炎と機能性ディスペプシアの研究は本邦における症例数が最も多い施設の一つである。阿川病院講師による膵機能障害と機能性ディスペプシア患者の研究は、論文報告され、日本消化管学会とJDDW2023でもシンポジウムで報告された。令和5年度内視鏡医学研究振興財団研究助成金、日本学術振興会科学研究費助成事業 2024年度 若手研究を獲得し、今後も継続した研究を行っていく(阿川病院講師、中村助教)。
  3. 膵酵素異常を伴う機能性ディスペプシアの国際研究。本年より、日本医科大学武蔵小杉病院消化器内科とシンガポール大学消化器内科、横浜市立大学、帝京大学、川崎総合臨港病院、順天堂大学との共同研究が始まり、成果は日本神経消化器病学会で報告された(阿川大学院生、二神教授、中島淳教授、山本貴嗣教授、渡邊非常勤講師、Kok-Ann Gwee教授)。
  4. 胃癌ESD症例を含む胃癌リスク因子とAI診断との研究が開始されている(桐田助教、野田大学院生、AIM社)
  5. ボノプラザンを用いた機能性ディスペプシア患者に対する治療成績に関する研究を継続中である(山脇講師、二神教授)。
  6. 早期慢性膵炎、膵酵素異常を伴う機能性ディスペプシア患者における超音波内視鏡像と本田教授が開発されたApoA2iの基礎的研究は研究成果が出ており、論文報告された(二神教授、阿川病院講師、桐田助教、樋口助教、糸川講師、本田大学院教授、岩切大学院教授)
  7. 機能性ディスペプシア患者を対象にした内視鏡特殊光を用いた共同研究(植木講師、二神教授)
  8. 多施設共同研究による、過敏性腸症候群における十二指腸粘膜の粘膜内炎症の研究(研究代表 防衛医大 穂苅量太教授)
  9. 機能性ディスペプシア患者を対象とした腸内細菌プロフィールの解析(穂苅量太教授、中島淳教授、藤原靖弘教授、二神教授、山脇講師、阿川病院講師、中村助教)。
  10. 多施設共同研究による膵酵素異常、早期慢性膵炎、慢性膵炎の病態進行の解明(阿川病院講師、中村助教、二神教授、中島教授)

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